東北大学コントラクトブリッジクラブwiki

Westは1Sにレスポンスをしなかったので、5pts以下しか持ちません。
H0敗かC1敗のどちらかでメイクですが……。

Westは5pts未満なので、HKとCAを両方持っていることはありません。
ここで各スートの触り方を考えると、Cはフィネス一択ですが、Hは平凡にフィネスする以外に裏のKグルトンを期待して叩くプレイも存在します。
そこで、オープニングリードをダミーで上がってCを引き、
・効いたらメイク
・抜けたら、HKをEastが持っていることが確定するので、Hを叩く
というプレイプランが正しいです。

ちなみにCKが勝ったらDを出して、DAがWestだったら同様にHを叩いてアップメイクを狙う予定です。

HKかDAのフィネスのどちらかが効けばいいので75%メイクに見えますが、実はHK表とDA表は独立事象ではなく、75%もありません。
EastはSAとCQを持っているはずなので？

EastはSA, CQ, HK, DAの全てを持っていたらオープンしているはずなので、DAがEastにあるならHKはWestにあるはずです。
つまり「DA表⇒HK表」という論理関係が成り立ちます（逆の「HK表⇒DA表」は成り立ちません。Westは両方持ちえます）
数理論理学未履修の人向けに整理すると、
・DA表かつHK表：Hフィネスすればよい（Dフィネスは効くけど不必要）
・DA表かつHK裏：「DA表⇒HK表」なのであり得ない
・DA裏かつHK表：Hフィネスすればよい（Dフィネスは抜ける）
・DA裏かつHK裏：トリックをひねり出す必要がある（Dフィネスは抜ける）
となります。つまりHは前であれ後であれフィネスすることにすると、Dのフィネスは出来落ちに影響しないので、Dは「DA裏かつHK裏」での薄い出来目に備える触り方をする余裕ができます。
ということで
T5 S：Dx→x→9(!)
がロジカルブリッジです。

	KT74
	AQ3
	J964
	82
2		A9
J972		KT64
AT83		Q72
JT94		Q653
	QJ8653
	85
	K5
	AK7

（WestにDQがあれば上がってHを出されてHフィネス勝負ですが）WestにDT, EastにDQがある時に技が決まっています。
DQで勝ったEastからはHをアタックできないので、ディクレアラは次にDKを出して、そのあとでDJの下にHをディスカードできますね。

テーブルでカウントしていて「DAが表ならHKも表なのですが……」という素朴な気づきを得ることは割とよくありますが、ここから「HのフィネスだけすればD表は拾える→Dはフィネス以外のプレイをしていい」まで踏み込んで活用できるといい感じですね。